大切なご先祖供養について、著書より紹介いたします。
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(3)畜生道


  死後の世界として、下から三番目の悪い世界が帯仕道である。この世界は、地獄、餓鬼のニつの世界とは違って、この世で直接みることのできる世界なのである。
  輪廻思想によれば、この世の次の世界には生前の行為の結果として生まれてくるわけであるが、畜生の世界に生まれたいと願う者はいないはずである。そこで、この畜生の世界に生まれなけれはならないのはどんなことをした者かというと、生殖することと食ぺることだけをしてきた者なのである。
  畜生というものは、大体にして、食ベることと生殖することのみで一生を終わる。そして、畜生の世界は弱肉強食の世界であるから、弱い者は常に命の危険にさらされ、同類であっても傷つけ殺し合うことがある。また、人間によって殺されたり使われたりするわけだから、苦しい世界であることには間違いない。そして、一度この畜生の世界に生まれてしまうと、善行をなす機会が殆どなくなってしまうので、半永久的に畜生の世界で輪廻転化を繰り返さなくてはならないから、大変なととなのである。
  仏教において殺生が厳しく戒められているのは、人間以外の生物でも仏になるという可能性を秘めた仏性を有し、それに命があり、いま一つは、その中仏耐生自体が過去世において自分と同じ種類にいた可能性があると同時に、自分自身が死後の世界で布川生として生まれる可能性もあるから、と考えるからである。



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