6 戒名について
人間が死ぬと檀那寺に依頼して戒名をつけてもらい、これを位牌に刻み、安置するのが一般的である。
戒名とはその名の通り、五戒とか十警戒とかを受け、受けた時にもらう名前が戒名なのである。それが後に、先亡の霊名に用いられるようになったものである。
元来、受戒式というものを経て仏教徒になった後に与えられるものであり、考えてみれば、死んでから授かるというのも妙な話である。しかし、この戒名を授かるということは、たとえその故人が仏弟子でなくても、戒名を得ることによって仏弟子となり、その結縁をもって、浄土において修行を積み、良き所に生まれることを願うのである。また、故人の代わりに遺族に善根を積ませ、死者に廻向させようという意味もあるのである。
なお、戒名には宗派によって異なるが、禅定門、禅定尼、信士、信女、居士、大姉などがある。また、院号、院殿がつけられる場合がある。これは故人が生前に行なった徳行に対しその功績を讃え、尊称として授与するのが通例となっている。ところが昨今、戒名料の金高によって院号もしくは院殿号を云々する向きがあるが、再考を要する問題である。
平成20年 戒名に関する様々な意見や相談から
本寿院に 東京「戒名の会」が出来ました。ご賛同の方はどうぞ
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