9都会での年忌法要はどうしたらよいか
都会における葬儀や年忌法要というものは、場所柄、様々な困難が伴う。
アパート、マンション住いであれば、近隣の集会場を利用するのもよいし、近くの寺院に依頼すろのもよい。ただ、年忌法要というものは、日本の場合、家いうものが中心という考えがあるから、いわゆる本家で営むのが通例である。
しかし、分家をして相当の年月を経ている場合、本家で営むということもはばかられる場合がある。そのような時は、近くのお寺を借りるとか、集会場を借りて僧侶を呼ぶとか、特に年忌法要は飲食を伴うところから、料理屋を借りるのもよい。
ただ、商売人は縁起をかつぐところから、法事後の食事はできても法要は他でやってほしいという所が多い。しかし、時代の変遷とともに、一流のホテルでもこれらの法要を受け付けているから、一度は交渉してみることである。なお、年忌法要の場合は、場所が決まれば檀那寺の僧侶を呼ぶのが好ましい。
現今でも日本では宗派占いうものの中に家が組み込まれている関係上、便利なようで不便な
場合が多い。葬儀を葬儀社に適当に頼み、宗派を無視して戒名を頂いたりすると、後々困難の原因となりかねない。
だから.檀那寺があれば、遠くても一度相談することが望ましい。
仏数という大きな視点からいえば宗派というものは小さな存在であり、さしてこだわることでもないが、現実の間題として支障を来す。
ただ、家の宗派と違った僧侶に法要を営んでもらっても決して聞違いではないし、先亡が迷ったりするというととはない、ということを断言しておきたい。各宗派によって決められた儀礼というものは、それぞれに特色と差異をもつていても、先祖を供養するという目的はいずれも一つであろところから、こだわる必要はない。
どこかヘ出かけるのに、歩いて行くか、車で行くか、飛行織に乗るかという、その手段が異なるというだけで、行くという目的には変わりがないからである。
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