大切なご先祖供養について、著書より紹介いたします。
http://senzokuyou.com

   

2追善とはあなたが功徳を得ることである

 追善―この言葉を詳しくいえば追善供養ということである。
仏様や先祖に対していろいろの供物を供えるのも供養であり、僧侶に読経してもらうのも供養であり、集まった人々に飲食を提供するのも供養である。これら仏事の時に人々に施すのも、供養である。

 廻向文に「願わ<ばこの功徳をもって遍く一切に及ぼし、我らと衆生と共に仏道を成ぜん」というL言葉があるが、功徳、即ち読経や緒々の供養によって、先祖や有緑無縁の諸霊、周囲の全ての人たちにこれが及び、そしてすべての人と共に仏道を成ぜん、といっているわけである。

 ところで、これら追善供養を行なうと、仏典では、全部の功徳を七とすれば、先祖は七分の一の功徳を得、後の七分の六は拝んだ者、祈った者が得ることができる、と説いている。だから、善が拝んだ者を追いかけてくるわけである。地蔵本願経には「一切の聖事の七分の内、即ち一を追うなり。六分の功徳は生者自ら利す」と書かれてある。
仏説灌頂経には、「この人の為に福を修す」とある。この場合のこの人とは先祖のことであり、祈とは追善供養という善行のことである。「七分の内、為に一を得るなり。何の故にしかるか。その前生道徳を信ぜざるを得んの故に福徳七分の一を得せしむ」と説かれている。これはどういうことかというと、人間というものは、生きている間に、いろいろの迷いのために自分自身も気づかないうちに罪業をつくったり、仏の教えを信じなかったり、善根を積むということが少ないので、その結果を得るところが少ないというわけである。

〒143-0025 東京都大田区南馬込1-16-2 宗教法人 本寿院 (C)Copyright All Rights Reserved 2005