(7)極 楽
極楽とは、この娑婆世界より西方十万億土の仏道を過ぎたる所にあり、理想実現の所であり、阿弥陀様がおられて常に説法せられ、総てのことが具足し、楽のみあって苦のない自由安楽の理想郷をいうわけである。
人間が死ぬ時に、「大往生」といったいい方をするが、まさに極楽本来の意味であって、理想的なことを指しているわけである。
仏典に説かれている極楽世界は、目に映るものは金、銀、珊璃、水晶、琥珀、真珠等でできており、蓮華の花をはじめ美しい花が咲き乱れ、鳥がいっぱいいいて、心地よい風が吹いていると説かれている。結局、誰もこの極楽を確かめたわけではないが、人間の願望として描く素晴らしい世界をこのような形で表現したのであろう。そして、諸々の苦から離れ、輸題転生しないこの世界を理想郷としたものである。
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